(禁断)瞳を閉じて。【完】
『はい、藤田です』



「悠里ちゃん?私、高梨だけど」



『あ、海ちゃん?どうしたの』



悠里ちゃんのいつもと変わらないテンションに、少し救われた気がする。



「進路なんだけど…第一希望を、第三希望の川橋ーカワハシー大学に変えたいの」



『県外にするの?』



「はい」



…空兄…。

私は、貴方の前から消えます。

これが、私に出来る、事だと思うから。

困らせたくないから――…。

私は悠里ちゃんの説得も聞かないで、自分の考えを押し通した。

両親は川橋大学を候補に入れてる事を知ってる。

納得もしてるし、これで良いと、信じてる。




< 25 / 144 >

この作品をシェア

pagetop