(禁断)瞳を閉じて。【完】
第二章//悲しい恋に希望
*限界*
新学期になり、昨日でバイトも終わり、私は居場所をなくした気がした。
遥に「泊めて」と頼んでも、「家に帰りな」と言われる毎日。
バイト代の全ては貯金。
多く稼げたとは言え、ホテル代に使うのも馬鹿らしい。
私は校門を出た所で、美咲さんに電話をした。
美咲さんは大学生で一人暮らし。
泊めて貰えるかも知れない。
『もしもーし』
「あ、海ですけど…」
『海ちゃん?電話くれたの初めてね(笑)』
美咲さんは嬉しそうな声だけど、後ろで男の人の声がした。
「忙しそうですね。また繋け直します!」
私は慌てて電話を切ろうとした。
けど、美咲さんがそれを止めた。