(禁断)瞳を閉じて。【完】
私は美咲さんに服を借りて着替えると、洋介さんにお酒を渡された。

私は手に、冷えた缶のカシスオレンジを閉じ込める。



「スカーッとしたい時は先ずは酒だよ。煙草も良いけど(笑)」



洋介さんは美咲さんと典人さんの「未成年に」と反対する声を制する。

私はお酒を呑むのは初めてじゃない。

遥ん家で数回、呑んだ事がある。



「いただきまーす!」



私は半分を一気に呑み、「はぁ…」とため息。

不幸を漏らすため息ではない。

久しぶりのお酒の爽快感に漏れたため息。

私は数種類あるおつまみの中からあたりめを取り、モグモグと噛む。
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