(禁断)瞳を閉じて。【完】



私は23時頃、美咲さん家を典人さんと出た。

酔っ払った私を、送り届けてくれるらしい。

典人さんに支えられながらタクシーに乗り込み、私は舌が上手く回らない中、住所を伝えた。



「典人しゃーん!お酒と煙草くらはーい!」



「ここにはないよ;;
酒癖、悪いなー;;」



典人さんは座席に座っててもフラフラしてる私の腕を掴みながら、苦笑いを浮かべてる。

…あー…。



「典人しゃんの横顔…空兄に似てまふね!」



私は典人さんの頬をつついた。

典人さんはそんな私の手を掴み、真顔でこちらを向いた。
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