(禁断)瞳を閉じて。【完】



―――19時になり、空兄と父親が帰宅したのは良いのだが、リビングが静寂に包まれて居た。

私は空兄と、ダイニングテーブルに並ぶ料理に胃袋を鳴らしながら、両親と陸兄、陸兄の彼女さんを見ていた。



「私はお付き合いを認めて欲しいなら、先ずは挨拶をしなさいって言ったの。挨拶もなしに、昨日から上がり込んでるなんて、不審者も同じよ?」



「マジ古くさっ!私、陸がこんなババアの息子とか信じらんない!」



…私の母親に“ババア”っ!?

陸兄の彼女さんの名前は、間宮莉沙ーマミヤリサーと言って、陸兄の後輩の20歳らしいけど、常識がない。
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