(禁断)瞳を閉じて。【完】
私は「あはは…」と曖昧に笑いながら遥の次の言葉を待つ。



『ま、空さんの気持ちは知ってたけどねー』



すると、私は遥の台詞に「な、何だって?;;」と返すほど、度肝を抜かれた。

…空兄の気持ちを知ってた?;;



『あの日、海が飛び出した日、空さんは海と話がしたくて来たの。誰も“あのキスを忘れろ”って、言いに来てないから』



「…へぇー…」



私って、つくづく馬鹿かも知れない。

空兄より、私が鈍感かも知れない…。

逃げて、勘違いして、こんな事になって。

遥は「学校サボってそっちに行く」と言う。

その前に、説教をかなり食らってしまった。
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