(禁断)瞳を閉じて。【完】
「口にしてくれないの?(笑)」



私が空兄を見上げながら挑発的な事を言うと、「へぇ…」と、怪しく笑う。



「ん…ふぅ…――」



噛み付くようなキス。

家だから声を抑えたいのに、こんなに激しくて、気持ち良くなるようなキスに、我慢が出来ない。

私は右手と同様に、左手も空兄の背中に回してシャツを掴んだ。



「空兄…好き……」



「空って言えよ」



「空が大好き……」



私がそう言えば、空は私をベッドへと倒す。

「限界だわ」と、苦笑し、私の首筋に唇を当てた。



「あ…っ…」



空の舌を感じると、私の頭は、空しか浮かばない―――…。




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