(禁断)瞳を閉じて。【完】



ーーガチャ

いつの間にか寝ていた私の耳に、ドアが開く音が耳に入った。

私が布団から顔を出せずに居ると、頭を撫でられた。

私は咄嗟に顔を出し、起き上がって空に抱き着いた。



「空……」



「うおっ;;」



会いたくて、会いたくて仕方なかった。

抱き着きたかった。

空はよろめきながらも、私を受け止めてくれた。



「体調、大丈夫か?」



「空……」



“体調が悪いんじゃないよ…”
とは言えない私に、空は無言で強く強く抱き締める。

空が居れば、強くなれると思ってたんだけどな…。
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