先生とひよ子
先生の返事を待ちながら

足はいまだに小さく震える。


紙袋をもつ手が
緊張で痺れるように麻痺してく。



先生……っ




ふわり

紙袋をもつ手が軽くなる。


顔をあげると
もも色の紙袋は大好きな先生の手の中にあった。


『ありがとう』


嬉しいはずの言葉に

ずきん…と鈍く

私の胸が締め付けられる。


先生が少し
困った顔をしたから―…


だけど

すぐ後に大好きな可愛い笑顔をくれた先生。



きゅ…んっ


忙しい私の胸は
次は甘く締め付けられる。



先生…

だめだよ…


やっぱり好き―…



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