先生とひよ子
トイレ…


『あ…そうですか…』


なんだか恥ずかしくて…


私も曖昧に笑った。



先生はそのまま
私の隣に腰をかけた。


ドキ…


いつもよりずっと近いその距離に、思わず先生を見た。


先生は優しい笑顔で
私を見ている。



『琴美氏どこ住み?』


話しかけてくれた。


『高宮…です』


『そっか。結構遠いね』


♪~♪~


先生はジャージのポケットから携帯を取り出した。


画面を開く先生の横で
ドキドキして足元をゆらゆらさせていると…


『うわぁ…ムカつくわぁ』


先生の独り言みたいな声。


ムカつく?


私が首を傾げながら先生を見ると。


『こうゆう時でも、迷惑メールってくるんだな』


ため息をつく先生に笑ってしまった。


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