スノードロップ
その日の夜
私は司さんの部屋に行った
(昼間、司さんからの呼び出しの手紙を末吉さんから貰ったのだ)
末吉さんが伝書鳩みたいな存在になってるのは
ちょっと…いやかなり気になるけど、仕方ない。
司さんは私服に着替えていた
シャツにジーパンのラフな服装
「1日おつかれさま、誰かに見られなかったかな?」
「はい、大丈夫です。」
用事がわりに持ってきたコーヒーを司さんの机に置いた
「わざわざ…いいのに、」
「一応…」
司さんは苦笑しながら貰うよ、と言いコーヒーを飲んだ
「…そういえば司さんは栞さまが帰国するのはご存知ですよね」
「あぁ栞か…。おとといパソコンにメールきてたから知ってるよ。電話かけたらかけたで『なんでメールで返さないのよ、私はメールでしたのに』ってちょっと怒鳴られたな」
怒鳴られた…て
ちょっと夏々に似た感じのお嬢様かもしれない
「紅々は栞には会った事は無かったっけ?」
コーヒーを置き司さんは机によりかかった
「はい…。初めてです」
「栞はまぁ普通だよ。…多少変わってはいるけど優しいし、若干方向音痴なことを覗けばかわいい妹かな…」
かわいい妹…