スノードロップ
「本当はいとこにあたるけど、俺はずっと妹の感覚なんだ。小さい頃から懐いてくれてるし…栞は俺が本当の兄じゃないことを知らないから、ある意味気楽だよ」
「…そうなんですか」
5才離れた兄と妹
司さんはきっと大事にしていたんだ
血は4分の1しか繋がってないけど、
無邪気に自分を慕う存在は司さんを元気づけたのかもしれない
「…やきもち焼いてる?」
「へっ…いやその…全然、…」
司さんが にこりと笑った
「余裕だね、妹だからはなから自分の恋敵にはならないって思ってる訳?」
「恋…敵…?」
「栞はああ見えて頭がいいからね、俺を慕う気持ちが兄妹のものと違う事には気付いてるかもしれないよ」
気付いてるかもしれない…て
「……」
「分からないけどね。俺も1年も会ってないから、最後に会ったのは去年以来かな」