スノードロップ



夕方過ぎにばたばたしだした











「どうだった、桜井さん?」



「来てたわよ…お嬢様が。さっさと食えってのよ」




咲は皿を下げながら 言った


司さまのご家族と夕食を一緒にする事になり厨房はばたばたしだした




「紅々、気になるなら見てきたら。」




「いいよ、わたしは別に…」




「顔に出てるわよ。司様に対する憧れが…」




「…咲、エスパー?…私なにも言ってないよ」




「憧れる理由はわからないけど、好意に罪はないわよ。でも現実は見なきゃね…」




「分かってるよ。20歳なんだから…てか21になるんだから……」




現実…―か
見なきゃいけない




分かっている
ちゃんと分かってる



だから好きだと言わない






「咲ーデザート下さいな~。」



「ハイハイ…、ついでに見てきたら、るみは気が利くから大丈夫よ」




ポンと背中を押された






「…うん」






結局るみの後ろをこそこそついていった



るみいわく可愛い系に分類されるお嬢様らしい




「まぁるみのが可ぁ愛いけどね。」


「調子乗るんだから…」


へへとるみは笑っていた



部屋に着き るみはスタスタ中に入って行った

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