スノードロップ
…
ケーキも無事運んで 栞様は大喜びしていた
つつがなく晩餐会は終わり私達は片付けをした
11時…私は人払いされた司さんの部屋に向かった
ノックをし私は中から司さんの返事を待つ
「どうぞ」
返事がしたので私は入る
「コーヒーをお持ちしました」
一礼してテーブルにコーヒーを置く
「ありがとう。いいよ、もう仕事は終わってるんだから。堅苦しくしないで…隣で待っててくれないか」
隣…て隣は寝室だ…
「えと…その」
「大丈夫、末吉に釘をさされてるから。」
司さんは笑い、寝室に続くドアを開けた
私は ちょっとドキドキしながら中に入った
「……」
前に風邪で部屋にきた時と何も変わってなかった
殺風景で必要なものだけがある部屋
窓から下を見たらちょうどバラ園が見えた
あそこで私は司さんの秘密を聞いたんだ
花柳様にそそのかされて…