スノードロップ
花柳様…か
あの人も司さんの過去の事情を知ってる風だったけど…
頭を下げても素直に教えてくれそうなタイプじゃない。
何を知ってるのだろう…
-仕事に好き嫌いはないでしょう
「紅々、待たせて済まなかった」
「いえ…て、あれ…司さん。」
司さんは んと首を傾げた
「眼鏡…昨日からかけられてましたっけ?」
司さんの目には黒縁の眼鏡がかけられていた
今日の晩餐の時にはかけてなかったけど…
「今日、眼鏡を取りに行って今日初めてかけたんだよ。似合わないかな」
似合わない訳ないです!!
益々格好よくなってしまうじゃない…。
「いえ…とてもよくお似合いです。」
「そうなら良かった、最近目が見えづらくなってきてたから。これでよく文字が見えるし…なにより紅々の顔もよく見えるよ」
にこりと笑いながら私と距離を詰めてきた
「ありがと…ございます…」