スノードロップ
いまが嫌い
私は車で送ってもらい
着いたらすぐ仕事に戻った
司様も一緒に帰ったけど
書斎にこもると言ってた
「お帰り。何もなかったぁ?」
「夏々。ただいま大丈夫だよ」
夏々はそうと言った
「そういえば司様も帰って来たんでしょ?怒ってなかった?」
「何で…」
何かあったのかな?
あまり変わりなかった気はする
「国会中継で、すんごい上の議員に文句言われたんだから。生意気だって…意見としては司様の方が筋が通っていたのに」
「全然…分からなかった」
「顔には出さないんでしょ。腹わた煮えくりかえってるわよ…」
頭がおかしくなるよ…
こんこん
「はい、誰?」
「一ノ瀬です。コーヒーお持ちしました」
「どうぞ…、」
きぃとドアを開け中に入る
真正面に机…ソファー
何より壁一面の本棚には本が沢山ある
「…ありがとう。」
顔をあげて お礼を言った
「いいえ…。」
コーヒーはテーブルに置いた
司様は机から離れる気配はない…
せっかく入れたのに冷めてしまう…