スノードロップ
「……知らないから馬鹿にされるのは嫌いなんだ。腹が立つ」
高遠はくくっと笑った
「終わる間際に出ていってずっと勉強してたのかぁ?適当に流しゃいいんだよ…」
「うるさい。…刺すぞ」
「悪ぃ悪ぃ」
床の掃除をしていたら
夏々がため息をつきながら部屋に入ってきた
「また桃子が来るらしぃ―よ―。」
「またぁ…?奥様が帰って来たからかなぁ。」
「不憫よね。司様も今一番忙しい時期なのに、3月でしょ?国会も始まってさ…」
そっか…
始まったばかりなのか
「…いいわよねー。才色兼備、眉目美麗。お嬢様で、なぁんの心配もしないで…」
夏々は あまり美人が好きじゃない…
「いっぺん下まで落ちやがれっての…。てやっ…」
「夏々モップ壊すのはやめてね。お給料から引かれるよ」
「いいわよ、ひかれようが!あぁなんかムカつく~」