スノードロップ
説明しようが…納得は出来ても理解するなんてきっとできない
ずっと そういう世界にいたんだから…
「紅々~、明日一緒にお休みだね。暇なら買い物行かない?」
丁度 厨房からるみが走ってきた
「明日休みだっけ…忘れてた。ありがとーるみ…行こうか買い物」
「いいよ~てか休み忘れるって、紅々ったらまだ二十歳じゃん!老化しないでよぉ~」
るみは バシバシ笑いながら叩いた
明日 休みなんだ
良かった…
メイドでしょ…?
「楽しみだね」
明日と明後日はメイドじゃなく
普通の女の子でいられる
泣きたかったけど笑った
心配させちゃいけない。
悲しい顔は見たくない…
「一ノ瀬さん」
「司…様。何かご用でしょうか?」
るみに先に帰ってもらい
私はちょっと片付けをしていた
「用がなかったら話しては駄目なのか?」
「…わたしに何かお話が?」
司様は 倉庫に入ってきた
薄暗くて 寒い倉庫に…