スノードロップ
翌日はパーティー
何でも久光様の誕生日を祝う名目のパーティーらしい…
わたし達は せわしなく起きて
パーティーの裏方でせっせと働く…
仕事だから仕方ないけど…
表で着飾った人達を見るとどうしても身分の差を感じてしまう
「はぁあ……。」
「あ…、紅々暇ならグラス取りに行ってー」
「ハイハイ!」
感傷に浸る暇なくわたしは二階に走った
「……グラスくらい同じの使いなさいよね。まったく、贅沢極まりないんだから」
ぶつくさ言いながら台車でグラスを運ぶ
贅沢…。
いいなぁ
こういう家に生まれて
苦労もなんにも知らないんだろうな
きっと…
多分言っても首を傾げ、考えもしないで笑う