スノードロップ
「良かったら見てもらわれへん。なぁ蒼井…」
へん…?
「高遠さんは大阪…」
「ちゃいます。生まれは東京、育ちは京都。かくしてるんです、親しい人間以外は」
「へぇ…そうなんですか。でも見るって何をですか?」
「決まってはるでしょ。光りものですよ」
るみは口を大きくあけていた
「わぁ~ミスリーにパラダー、」
「ははは…反応がえぇなぁ。買こうてやりたくなるなぁ~」
高遠さんは高笑いしながらるみを見ていた
高そうなブランド店に躊躇いなく…来てしまった…
「欲しいの?」
「……いいえ。わたし光り物とかあんまり欲しくなくて…」
司様は ガラスケースを覗きながら呟いた
「へぇ……」
「それよりメイドがこんな高そうなお店に…」
「かまわないよ。特定の人間しか入れないし、マスコミも断っている…、そうか…」
「……司様?」
「高遠さん、これきれー―」
るみの反応がふつうなんだよね…
何だかちょっと申し訳ないなぁ