スノードロップ
〈高遠目線〉

俺はある、料亭にいる。
あっちから人が歩いてきた



「…珍しいなぁ。お久しぶりです、花柳さん。」




「久しぶり、高遠君。」



「相変わらず着物って、マイペースすぎやし…。だから変人や言われるんですよ」




花柳千暁、

めったに人前に現れない政治家


でも名前を知らない人間はいない


「君の叔父さんに呼ばれてはね、司も来てるんだろ」




「来てるけど。今電話しとるし…、」





「彼女かな。」



「まさか…、あいつにんなもんおらんわ。」



花柳さんはにこと笑った



「…どうかな、案外わからないものだよ。人間は変化する生き物だからね…」



「まったく変わらんあんたに言われても信じられんわ。」






穏やかな顔をして笑うとる

ほんまは鬼みたいに冷たい






花柳の仕事は政界の問題処理…


早い話が噂消し…






マスコミや 政財界…

あっちゅうまに事件を消してしまう




見た目も変わらん
いつも笑っとる、




死神みたいな人間…



敵でもなく味方でもない…



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