スノードロップ
司様がかえってきたのは9時過ぎだった…
コーヒーを運びに
いったら咳をしていた
「大丈夫ですか。風邪薬お持ちしましょうか?」
「いや…眠くなるからいい。」
ぐしゃぐしゃと髪をかいた
「はぁ…」
ゴホゴホと
何回も咳をしている
「…こんな大変な時に風邪くらいで倒れられない。一ノ瀬さんも出てくれないか、風邪はうつるから」
「はい。かしこまりました」
気になるなぁ…
風邪くらいでって
確かに倒れられない時期だけど…
「眠くならない風邪薬?確かあったと思うけど、末きっさぁーん風邪薬ありましたぁ?」
「風邪薬ございますよ。早瀬さん、一ノ瀬さん…」
末吉さんは素早く風邪薬を持って来てくれた。
「ありがとうございます。相変わらず用意がいいですね」
「いえいえ。司様は昔から眠くなるから常備しているのですよ」
さずか執事歴=年齢な末吉さんだ。
「眠くないやつてあるんですね。覚えておきます」
「そうして頂けますと非常に有難いです。早瀬さんも」
「出来る限りの努力は、します」
末吉さんは深々一礼した
眠くならない風邪薬かぁ…