スノードロップ














「舞踏室ですか…」





司様は ここに
行きたいと言った


外には出れないから。





「昔ここで舞踏会やったんだよ、じいさ…司郎様が生きてた時に、懐かしいな」



「今は使われては、」




「ないね、勿体ないな。親父は舞踏とかしない人だから…、」




窓際の
ソファーに近付いた



「確か…昨日お掃除したら蓄音機が鳴ったんですが。司様分かりますか…」




「へぇ…、やってみるよ」



司様は蓄音機の方に
いって、ガチャガチャと何かいじった







「…ちょっと古いから、」

ドンと叩いたら音楽が流れた






「きれいですね。」


「……そうだな。一ノ瀬さんは踊れる?」




「あいにくダンスは…踊れません」


ははっと苦笑した





「普通は踊れないよな。意外と簡単だよ。教えようか、」



「いや…あの足を踏むかもしれないですし…」




踊る…なんて……
なんで…、
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