スノードロップ



「なんですか?」





「お礼したいんだけど…今日わざわざ代理で来てくれて、君も仕事があったのに」





部屋に入り 司様を
妙に真剣な顔をしていた





お礼…って…
いいのに 仕事みたいなもんだし…


半分は嬉しかったけど…



律儀なのかな?





「構いません。仕事は私でなくても出来ますし…、お礼なんて、そんなのは…」



それなりに
お給料貰ってるし…





「真面目だね」



近付いて
きてにっこり笑った





私を黙って見下ろす。



「司様………あの、」



「眼鏡取って…、」


「……なんで、手が」




さっきまで穏やかだった雰囲気が変わった





怖い……




「…一ノ瀬さん逃げるだろ?取って、」




首をすっと下げた
逃げるって…






「……」



「司……さ…、あ…」










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