スノードロップ

なにをしようとしてるの?






わからない…









カツカツと足音がした
執事の末吉さんだった



「失礼します司様…、お客様が応接室にいらしております。」



「あぁ分かった。行くよ、お茶は…」



「既に用意いたしております。」





司様は 小声で
10時に来てと言った













堂々と好きだと言えない
傍にいれるかわりに
゙普通゙なんてない…




















「紅々ー、何立ち止まっているの?具合でも悪いの…」




「平気平気。」




咲は そうと頷いた














「そういえば…お客様来てたよね、咲はどなたか分かる?」




「あぁ…なんか夏々が好きそうな枯れ専系の叔父サマ、病み上がりの癖によく相手するわよね」




議員さんか…
話し長くなるかもしれない




「…この家よく来るよね、お客様」



「そりゃ元総理の家だからね、しかも優秀な孫がついてる。期待するわよ…かわいそ」






優秀な元総理


蒼井司郎…さま
10数年前の総理で
財政危機を救った総理大臣


冷酷で
安易に話す人はいなかった


けれどその冷たさが
国民から慕われた


誰にも媚びない、
誰も贔屓をしない…



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