スノードロップ
大丈夫。
裏切られてもわたしは
きっと泣かない…
あの時かれる
くらい泣いたから…
涙はきっと出ない。
「司さっ…」
ぎゅっと抱き寄せられた
強い力で、わたしは
すっぽりおさまる
「……名前。呼び捨てで呼んで…」
「…つかさ…さん、」
「……紅々。」
裏切っても
裏切らなくてもいい
先の事は分からなくていい…
嘘でも
「……っ。ん……、…」
またキスされた…
〈花柳目線〉
「……騙して騙されて。人間はやっぱり嫌だなぁ、そう思わないかい?」
『…彼女は私の友人です。馬鹿になさらないで下さい。千暁さん』
「都合いいなぁ…君は、」