スノードロップ
「…輝明さんは辛いはずです」
夜遊びしたりしなきゃ
やりきれなくなる…
「……辛いよ、幸久さんにとっては浮気は栄養みたいなもので、今更修正も効かない。でも輝は賢いから…、ああはならない」
カツカツと
廊下を歩き書斎に入る…
「…紅々も親に何か辛い事された?」
「いえ…そういうわけではないのですが……」
司さんは、はぁと
本をとっては戻した
「俺が君に言えって命令しないと君は言わないんだろうな…」
「へ……」
目を伏せた後
少し寂しそうに笑う
「紅々。俺といる時は敬語はやめてくれ…、」
「司さん」
わたしはメイドで
司さんは主人なのに…
「…さっきの輝の事聞いた時話したろ、君は自分を持ってる。君の話しを聞いてみたいから……」
にっこり笑うから
私は頷くしかない…
「出来る限りがんばる…ます」
「ははは…、」