injury of love


「俺は
こいつで手がいっぱいだ
そこのやつだけ
頼めるか?」


口調からして男であることは
わかった

そして
そこのやつとは

入り口の横に倒れている雀だった

体中に
鳥もちがくっつき
鼻に自分の羽を通され

苦しんでいた



『・・・なんと

むごいことを・・・』


「頼んだぞ」

「あ・・・はい・・・」



そして
李桜は雀の鼻から羽を取り
体中の鳥もちをのけ
暖かく布で包むと

雀は
すやすやと寝てしまった

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