FLOWER




書き置きには「メールして」とだけ残し
お気に入りのブーサンにそっと足を入れた瞬間




「椿、大好きだよ。」




と最愛の人の声が聞こえた。




不意打ちをくらった私は、自分でも頬が緩むのが分かり


「寝てんのか、起きてんのか全然わかんないっ」




なんて、可愛くない言葉を
緩んだ頬を隠しながら呟いて勢い良く玄関を開けた。





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