いつか、きっと。
第三章:色づき
赤、青、黄、緑、白……
この世にはたくさんの色があって、たくさんの人が自分だけの色を持ってる。
何一つとして、同じ色なんてない。
私には私の色があって。
鏡夜には鏡夜の色がある。
もしその2色を合わせたなら、どんな色になるんだろう。
“こんな色だったらいいのに”
そう私の手の中にある画用紙を見て、鏡夜は“そうだね”と笑った。
自分から言い出したことだけど、そんな色のことよりも、鏡夜の微笑みに目を奪われたっていうのは内緒。
だって、何だか悔しいんだもん。
………あっ。
また、笑った。
.