いつか、きっと。




「…信じてるに決まってるだろう」





そっか…



やっとさっきの鏡夜が言った意味が分かった。





「言ったはずだ。みんなで海に行くってな」





サクはちゃんと分かってたんだ。



あっさりした性格だからなんかじゃない。



サクはきっと鏡夜をまるごと受け入れていたから、まるごと愛していたから。





「お前も俺も楓も、兄貴も。みんなで」





―――だから、笑えてる。





「あっ、水着あったけな」





人の気持ちを察して。



そうゆうのも確かにあったはず。



だけどサクはそれだけじゃなく、自分の中で消化できていたんだ。





鏡夜のいない現実を。
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