いつか、きっと。
「お前は寝てろ、皐月」
「か、楓…」
「朔夜。明日は無理かもしれない。皐月の熱が下がらない」
私を置いてサクと電話をする楓。
むくれる私を鏡夜がなだめる。
『楓の言う通りだよ。ほら、早く布団に入って』
「……うん」
渋々布団に潜り込み、枕に頭を埋める。
「は?電車に決まってんだろ。俺もお前も運転できないし」
私のベットに腰を下ろし、薄く笑いながら楓とサクは話してる。
何だかのけ者にされたみたいで、クイクイッと楓の服を引っ張る。
「ん?何だよ、皐月。……いや、こっちの話」
私を振り返り、楓は笑った。
そしてポンポンと私の頭を優しく撫でる。