いつか、きっと。
『―――皐月』
……鏡夜。
私のベッドの横で、心配そうに瞳を揺らしている。
「鏡夜…」
『辛くない?どこか痛む?』
私の体を案じる鏡夜は、まるでお母さんみたい。
クスリと笑い、大丈夫だよ…と返す。
「少し疲れたのかも…平気。すぐに良くなるから」
ね?
そう言って笑ってみせると、やっと鏡夜は少しだけ表情を緩めてくれた。
「それよりね、鏡夜…」
『なに?』
首を傾げる鏡夜。
「―――…こっちに来て」
『皐月?』
「傍に、いて……」
か細い声。
大丈夫って自分が思っている以上に、体は弱っているのかもしれない。