いつか、きっと。
『分かった?』
「っちょっと待って」
誰だろ。
オムライスが好物な人……
「―――あっ!」
わかった…!
「楓だっ」
自信ありげに笑う。
ああ見えて楓は、大のオムライス好きなんだ。
兄妹そろってオムライスが好物だなんて、ちょっとおかしいけど。
『ぶー。違うよ』
「えっ!嘘!」
『ほんと』
あからさまに落胆する私。
鏡夜はさっきから愉快そうに、ずっと笑ってる。
「っヒントちょうだい!」
何が何でも正解したくて、ずいっと鏡夜に詰め寄る。
そんな私の髪を撫でながら、鏡夜は静かに口を開く。