いつか、きっと。




「ほんと?」



『うん、ほんと』



「絶対?」



『絶対』



「…約束、ね?」



『わかってる』





だけど、それだけじゃ足りないから。



私、欲張りだもん。




だから、その声も、その瞳も、その腕も。



その存在も。



全部全部、私で埋めつくされちゃえばいいのに。



私だけの鏡夜になってほしいの。



心も体も。





『ゆっくりおやすみ、皐月』



「うん…」




…………って。



そんなの無理ってことは、ちゃんとわかってるよ。



ただちょっとわがまま言ってみたくなっただけ。



だけどそのかわりに…ね。



ひとつだけ聞きたいことがあるんだ。





鏡夜―――。



あなたは…






.
< 171 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop