いつか、きっと。
暗雲
暗い――――…。
ぽつんと染みのような黒い点が作り出したこの空間は、とっても暗くて、寂しかった。
―――ここ、どこ…?
そんな中に私はいつのまにか立っていて。
見渡す限りの深い闇が続き、右も左も、ここが地面なのか、はたまた空なのかさえわからない。
何となくただ浮いてるような感じがする。
ただ、はっきりと分かるのは、ここには私だけしかいないってこと。
声を張り上げようとして気づいた。
―――声が…でない……?
喉元に手を当てて何度も試してみるけれど、ただ唇が動くだけで、うめき声さえ出てくれなかった。
不安に押し潰されそうになる。