いつか、きっと。




ど、どういうことなの…?



どうして私の名前を…?




………まさか。




鏡夜の電話の相手って―…








―――――私、なの…?







呆然とする私は、ふと見上げた先にあるものを見て、大きく目を見開いた。





――――ぅ、そ……





唇がわなわなと震え、背筋が凍り、血が高ぶる。



頭の奥に白い靄(もや)がかかり、何も考えれない。



―――…なのに。





「ん、あぁそうだね。あと10日だ」





鏡夜の声と、私の視界だけは、今までにないくらいにクリアに冴えていた。
< 211 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop