いつか、きっと。
ど、どういうことなの…?
どうして私の名前を…?
………まさか。
鏡夜の電話の相手って―…
―――――私、なの…?
呆然とする私は、ふと見上げた先にあるものを見て、大きく目を見開いた。
――――ぅ、そ……
唇がわなわなと震え、背筋が凍り、血が高ぶる。
頭の奥に白い靄(もや)がかかり、何も考えれない。
―――…なのに。
「ん、あぁそうだね。あと10日だ」
鏡夜の声と、私の視界だけは、今までにないくらいにクリアに冴えていた。