いつか、きっと。




じっと待つ体はとっくに冷え切ってしまっていて。



微かにだけど、体が怠い。



今にも引き込まれそうな世界に、精一杯の抵抗を見せる。



まだ、ダメ…



今はダメなの。



もう少し、あと少しだけでも待っていなきゃ。



大丈夫。



きっと、帰って来るはずだから…



だか…ら……



わた、しが待って、いなきゃ…



じんわりと体を包み込む眠気に、頭が真っ白になりそうになった、その時―――。












『―――ほら、そんな格好してちゃ、風邪ひくよ』












.
< 292 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop