いつか、きっと。




「皐月」





あとは、前を向いて歩いていくだけ―――。





「あなたは、どうしたい?」





歩いていく先に、一体何があるのだろう。



きっと…辛いことも苦しいことも、たくさんあるだろう。



だけど、私には歩いていくための足がある。



大切な人と繋ぐための手がある。



人を愛するための心がある。



だから、もう立ち止まる必要なんてない。



もう、十分休憩したよね。



立ち止まっていた分、走ってみんなに追いつかなきゃ。



大丈夫。



もう迷ったりしない。



私には、みんながいる。



大切な―――人たちが。







―――――……皐月。







ほら、早く立ち上がらなきゃ。
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