いつか、きっと。




あぁ、どうして。



どうしてこんなにも愛おしくて堪らないこの人を、手放さくてはならないんだろう。



傍にいたい。



この世界で一番大切な鏡夜の笑顔を、一番近くで見ていたい。



愛しているからこそ、愛しい人の傍にいたい。



愛しているからこそ、鏡夜を心から愛したい。



そして、何よりも。





『―――――……皐月』





愛しているからこそ、愛されたいよ―――。





『俺ね、笑ってる皐月が好きだよ。怒った皐月が好き。拗ねた皐月が好き。意地っ張りな皐月が好き。俺を受け入れてくれた皐月が好き。皐月の何もかもが、愛おしくて堪らない』





私の瞳を覗き込んだまま、鏡夜は言った。



このまま時間が止まってしまえば、どんなに幸せだろう。
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