いつか、きっと。
闇霧中、そして。
頭が割れるように痛い。
内側からガンガンと、ハンマーにでも殴られているように。
痛い―…
「薬…どこだっけ…」
楓と別れ、家に着いてからの15分の間。
痛む頭を抑えながら、私は頭痛薬を求めて棚の中をあさっていた。
お母さんがいればすぐにでもわかるのに…
都合悪く、お母さんはいなかった。
買い物にでも行ってるんだろう。
「もう……」
薬なんてめったに飲まないから、薬箱がどこにあるのかなんて知るはずもない。
はぁ……
もういいや。
諦めよう……
すっくと立ち上がり、棚を元に戻した。