いつか、きっと。
こくこくと頷く。
そんな私に鏡夜は微笑み、額に唇を寄せた。
『ずっと皐月の傍にいてやりたいのにな…』
顔の形を確かめるように、鏡夜の唇が這う。
そっと目を閉じて鏡夜の愛撫を受け入れる。
鏡夜……鏡夜………
『皐月…』
そっと落とされたキス。
あぁ、これがきっと最期なんだ。
何となくそう思った。
――――時間が、来た。
もう、触れられない。
会うことも。
きっと、ないんだ。
静かな悲しみが私の涙を誘う。
くっついていた唇は離れ、鏡夜が私を見下ろす。
そして、ゆっくりと立ち上がった。
『―――――……皐月』
柔らかい声色で鏡夜が呼ぶ。
堪らずに私は声を上げた。