いつか、きっと。




「鏡夜ッ…!」





やだ…



嫌だよ……



私、やっぱり鏡夜とお別れするなんて出来ない…



もう会えないなんて、嫌だ……っ。





「鏡夜っ、鏡夜、鏡夜ぁ!」





大声で泣き叫ぶ私に鏡夜は微笑み、





『皐月』





私の頭に触れた。





『ごめんな。辛い思いばかりさせて』



「ッ、鏡夜」



『でも、もう行かなくちゃ』





ハッとして目を見開く。



そして、そのままかぶりを振る。





「ゃ、だ…行かないで!行かないでぇ…!」





お願いだから、もう…っ。





「鏡夜ぁっ…!」





あなたといたい。



さよならなんて、信じたくない。
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