いつか、きっと。
『この先皐月が大切な人と出会って、結婚して、子供も生まれて、孫までできて』
あぁ、どうして。
鏡夜、鏡夜……
『“皐月”っていう人生を終えたその時は―…』
スッ…と鏡夜の瞳から一筋の涙が流れた。
鏡夜の瞳に映った私の頬にも、同じように、涙が伝う。
―――――鏡夜……
『今度こそ、一緒になろう』
それは、遠い遠い、未来への約束だった―――。
こくこくと頷く。
何度も何度も頷いた。
『絶対に、今度こそ皐月を守る』
そう言って、鏡夜はゆっくりと私から体を離した。
ふわりと懐かしい匂いが香る。