いつか、きっと。




そんな楓を、ぶすっとした顔で睨みつける。



楓も私の視線を真正面から受け止め、しばし両者の間に沈黙が下りる。




そんな沈黙を破ったのは、さっきから口元を歪めていた楓だった。





「〜っぶはっ!!」





もう堪えられない、といった風に吹き出した楓。



お腹に手を当てて大声で笑いだす。





「はははははっ!」





………むぅ。


何よう。



ぷうっと頬を膨らます私を見て、楓の笑い声が高くなる。





「くくっ…!傑作だ」



「うるさいなっ!」



「ははっ!」





瞳にうっすらと涙を浮かべる楓。



相当苦しいのか、時折むせている。




……何よう。


失礼すぎる。
< 43 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop