いつか、きっと。
「…っほんと?」
「うん、ほんと」
「絶対…?」
「うん、絶対」
力強く鏡夜は頷いた。
ホッとしたように笑うと、鏡夜が私の前髪をかきあげ、額と額をくっつけた。
何だかくすぐったい。
はにかみながら鏡夜を見つめ、ぎゅっと抱き着いた。
「ぁりがとう…鏡夜…」
「どういたしまして。……あぁ、そうだ」
ふと何かを思い出したように鏡夜がつぶやく。
―――鏡夜…?
何だかさっきと雰囲気が違う。
不思議に思いちらりと鏡夜を見上げると、鏡夜は私ではなく、違う方を見ていた。
「…楓、朔夜」
鏡夜の声に、部屋からこっそりと抜け出そうとしていた2人の肩がビクリと揺れる。