いつか、きっと。




「私もっ…」



「ん?」



「…っ鏡夜が好き…大好き……」





そう伝えると、鏡夜は優しく瞳を細めて笑い、ありがとう…とつぶやく。



小さなリップ音と共に鏡夜が私の額に唇を寄せた。




じっと近くで見つめ合い、どちらからともなくキスをした。



甘い甘いキスの間、鏡夜の名を心の中で呼び続けた。



それから、直接は恥ずかしくて言えないけど、




―――愛してる。




って。




そっと唇を離し、私たちがはにかんだように笑っていると、





「朝からいちゃつくな、バカップル!」



「置いてくぞ、皐月。兄貴も早くしろよ」





先に歩いていた楓とサクが叫んでる。
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