いつか、きっと。
『分かってるよ、皐月。俺に迷惑をかけちゃいけないって思ったんでしょ?』
「………………」
鏡夜は私のことなんて、何でもお見通しなんだ。
昔からそうだった。
どんなに隠そとした涙も、鏡夜には決して隠すなんてできない。
「鏡夜……」
『ん?』
言ってもいいのだろうか…
悩む私。
『どうしたの。言ってみな?』
鏡夜が優しく私の話を促す。
固く結んだ唇を解くと、するすると言葉がこぼれ落ちた。
「今日……」
『えっ?』
「今日…何の日か、覚えてる…?」
鏡夜の瞳を見つめる。