いつか、きっと。




私の言葉に驚いたように瞳を見開いた後、鏡夜は優しく瞳を細めた。





『……もちろん。今日は俺達の記念日でしょう?』





いつになく柔らかい鏡夜の声。



あぁ、覚えていてくれた…



忘れてなかったんだね…




私たちの大切な日だもんね…





―――良かった…





新たな涙が私の頬を濡らす。





「……っきょう、ゃ…」



『ん?』



「〜〜っきょぅ、ゃあっ…!」





何度も何度も鏡夜の名を呼ぶ。



鏡夜がいる。



そのことを確かめるように。





「きょ、やぁ…っ」



『―――皐月』





名を呼ばれたと思ったら、次の瞬間には私は鏡夜の腕の中にいた。
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