いつか、きっと。




まるであの頃に戻ったみたいだった。



無邪気にみんなで笑い合っていたあの頃に。





『…時間って早いね。あの日からもう2年も経った』



「ほんとだね……」





昨日のようにはっきりと覚えてるのにな……



そう思うと、何だか急に寂しくなった。





「でも鏡夜。正確には2年と2ヶ月だよ?」





それを拭うように少し明るい声を出す。



ぽんぽんと私の頭に鏡夜は手を乗せ、そうだったね…と瞳を緩ませた。



その鏡夜を見上げ、笑ってみせる。





「私たちはすごく、いっぱいの時間を一緒にいたんだよ」





いろんなところへ行って、いろんな思い出を作って。
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